何かの始まり A-9

・・・・・・ドンドンドン、ドンドンドン・・・・

 

長く続く不快な音に目を開ける。

ノックか、と確認して再び目を瞑ると、鼻をきゅっと抓まれる。

すぐ放すだろうと、放って寝ようとするが、離す気配がない。

 

「アホか!」

「アホはてめぇだ!この騒音の中で何二度寝しようとしてんだ!」

しぶしぶ起き上がり、備え付けの寝間着を羽織ってドアを開ける。

 

「おっす!ゾロ。シシシッ!起きたな。」

「朝飯行こうぜ~!サンジは?」

自分で起きないところを見ると、起き上がれないんだろう。

「まだ、寝てる。」

「えぇ~っ」

不満そうなルフィをウソップがゴンと殴る。

なんだかんだ言って、こいつも強くなったよな。

 

「やっぱり、サンジ疲れてたんだよな~。

 おまえら気付いてっか?昨日なんて、あいつが!一度も蹴らなかったんだぜ?」

すげーな、おまえ気付いてたのか。

それをバロメーターにしてんなら、すまん、今日も蹴れないかもしんね。

 

「寝かしとこうぜ。サンジの分はデリバリーしてやろう。」

「おれのも頼む。」

「なんだよ、ゾロも行かねーのかよ。」

「シャワー浴びてーし。」

「おいおい二人で朝飯って平気かよ?昨日もケンカしないで、ゆっくり休ませてやったか!?」

「お、あ、あぁ、まぁ。」

ケンカはしなかったが、休ませたかはビミョーだな。

「ホントかよ。ったく、しょうがねーな。じゃ、ちょっと待ってろな。」

「サンキュ。急がねーから。おまえら食い終わってから、来てくれ。」

 

 

部屋に戻ると浴室から水音がした。

「なんだよ、動けねーのかと思ったのに。」

頭からシャワーを浴びている白い男の背中を抱きしめる。

腕の中でくるりと回り、肩に頭を乗せてくる。

「出なかったのはさ、なんか、匂いしそうじゃん?」

「それ、いいな。おれの匂い刻み込みてー。」

「ドーブツだな、マジで。」

おれにすっかり体重を預けて、腕の中でクスクス笑うコックの微かな動きに反応しているムスコのことか、匂いをつけることか、わからねーが、どっちにしろドーブツで構わねー。

 

指で背骨を辿り、双丘の奥に沈ませる。

同じ位の身長なのに、腰の位置が高いから難なく手が届く。

ムカつく要因の一つだったんだが、便利な面もあるんだな。

「ん・・・・」

指はなんの抵抗もなくズブズブと入り込む。

「すげ、柔らけぇな。」

「ったりまえ、まだ大して時間経ってね、だろ。」

抜き差しすると生暖かい液体が溢れ出してくる。

おれの、だよな。

 

「おい。あいつら・・・呼びに来たんじゃねーの?」

「いや、朝メシ行くって。おれらのは食後に運んでくれっから。」

「そか。でかした、グッジョブ。」

ホッとしたように笑って、ちら、とおれを見上げる。

「じゃぁ、もっかいスル?」

言うまでもない。

 

fin


サン誕はH度薄めがお約束のようなので、控えてみました。

ものたりねー!

 

というわけで、書いちゃいました。おまけ