「おおお!すっげぇ!これ、ウォーターベッドか? ふわんふわん、きンもちイイ〜!」
部屋の大半を占領しているベッドにサンジがダイビングして歓声を上げる。
続いて膝をついたゾロは、困惑顔だ。
「おわっ、沈むな。バランスとれねえ。」
「ばっか、抵抗すんな。力抜いて寝てみ?」
「あ―・・・・・・」
「気持ちいいだろ、な!?」
「おお・・・・・・」
言われるままに横たわったゾロが入浴中のような声で答えた。
「ゾロ? おい、寝るなよ?」
「あ―、寝るわけねえだろ。」
「いや、おまえ、瞼くっついてっし! こら、マリモ〜! 今日は何の日かわかってんだろうな!」
隣で、正座でバウンドしながら文句を言っているサンジをガシッと捕まえると、そのまま引き寄せた。
「わからいでか。てめえの誕生日だろうが。おめっとさん。」
「うへへ…さんきゅ。」
首に手を回し、鎖骨に顔を埋めたサンジは、照れ隠しなのかグリグリと額を押し付ける。
自分より一足早く年を取ろうという男のそんな子供っぽい仕草まで可愛らしく、ゾロはサンジから見えないのをいいことに、ひどく優しい顔で微笑んだ。
さきほど、ナミとロビンからもらったばかりの手触りの良いシャツのボタンを外す。
ウソップとフランキーからのタイピンは光るボタン有り、ワイヤーが出てくるツマミ有り、一緒に贈られたネクタイは単なるおまけのようだ。
ブルックが選んだスーツは仕立てがよく、男たち4人が出し合っても結構な負担だったろうと知れる。
シャボンティで再会してからこっち、船に置いていた洋服はブルック以外誰しもサイズが合わなくなっていた。
案外、融通の利くレディースはともかく、メンズは単純にきつい、入らない。
2年間の修行の成果は誇らしいが、ウソップとサンジには痛かった。洗い替えの2、3枚あれば充分という他の連中にはわからないが、毎朝のように「このネクタイには青いシャツなのに、肩位置がずれるー!」「この帽子と合うズボンが無ぇよぉ!」といった二人の騒ぎを見せられていた。
おかげですっかり「島についたら買えばいいだろ」、「誕生日に服買ってやるから我慢しろ!」が全員の口癖のようになっていたのだ。
ゾロがシャツとジャケットを重ねたまま脱がし、床に落とそうとする。
「ああ!ちゃんと掛けろよ!大事なんだから!」
「へー、へー、気に入ったか。」
「おお。すげえ良いぜぇ〜 高かったろ。」
「さあ、知らん。ブルックにいくらだとかって言われたが、払ったのはナミだ。」
「おっまえ、まーた借金増やしたのかよ〜。」
「仕方ねえだろ。無えもんは無え。」
「しょうがねえなぁ、この穀潰しめ。」
一旦上を向けていた顔を再び裸の胸に落としたゾロが、赤い果実にかじりつく。
「んっ……」
ゾロの腹に乗せられた体勢のまま、カチャカチャとベルトのバックルを外す音が響き、大事なところが外気に晒される。
「おい、そのまま顔んとこまで来い。」
「え、ええぇぇぇぇ〜」
「嫌がるなよ、舐められんの好きだろ。」
「そのカッコは無ぇだろ。」
「うっせーな。」
ゾロは、引っ張り上げるついでにズボンを脱がし、顔を跨らせるとパクンとサンジの愛息を咥えた。
そうされたら、サンジはもう文句を紡げるはずもなく、ベッドヘッドに手をついて、ただ甘い息を漏らすのみ。
アナルをくるくると撫でていた指が、ツプリと差し込まれた。
その瞬間、ゾロの口の中のモノがヒクンと揺れる。
チュクチュクと出入りをし始めると、一際大きく、硬くなり、その如実な成長にゾロは喜びを感じる。
「あ、あぁ――…」
「気持ちイイか。」
「ふ、うん、うん、キモ、ち…イ……もっ、と……」
ベッドヘッドに頭も預け、強請るサンジの顔は下にいるゾロから丸見えだ。
いつも片目を隠している前髪まで下に垂れ下がっているから、それを見上げる格好のゾロの遮蔽物にならない。
眉根を寄せて固く目を瞑り、涙をポロポロと零す姿は、まるでツライ目にあっているかのようなのに、立ち上る妖艶ななにかが、そうじゃないと告げている。
わななく唇に指を這わすと、舌を出して絡め取り中へと引き込んだ。
「も、もう……も、と……」
サンジの要請をうけ、指の数を増やして抽挿を激しくしたゾロだったが、サンジは途切れとぎれの言葉を紡ぐ。
サンジの唾液で濡れた指を腔内から抜き、それもアナルに追加した。
「ひ!ああ――…」
ガクガクと震えながら、吐精を仕掛けたサンジが、ゾロの口に包まれている息子の根元を握り締めた。
「なんだ?」
「い、ちまう、だろ!バカ、もう、おまえを寄越せ、って言ってんのに!」
「そんなこと、言ってなかったろうが!」
「分かれよ!もう、なんでも、いから……コレ…」
臨戦態勢は整っていた。
ゾロは、態勢をひっくり返すとサンジに覆いかぶさりながら、熱く蕩けたそこに自身を差し入れた。
「ああ!ああ、あぁ、イイ! も、待たせ、すぎだぁ!」
「こっちの、セリフだ、アホ!」
ゴリゴリと狭い肉壁を蹂躙しても、うねるように絡みつきすべての動きを喜んで包み込む。
ゾロの揺さぶりを増幅するベッドからの揺れも加えられ、どこかに落ちてしまうような感覚を味わったサンジは、ゾロの背中に手を回し、しがみつき、腰に両脚を絡めた。
「も、イク…イキ、て…」
「ああ、イクぞ。」
「うん、うあ、はぁっん!あああ!」
「う、くっ!」
サンジの絶頂に引きづられるように、ゾロも吐精を果たし、荒い息を吐きながらも、接吻けを交わした。
「おまえが、産まれて生きてここに居て…よかった。」
「ん…おれな、何度も死んでもイイって思ったことあったけど、おまえと生きていきてぇな。」
「ったりめえだ。生きていくんだ、ずっと。」
交わす接吻けはこのうえなく甘く、その言葉はなによりのプレゼントとしてサンジの心に仕舞われた。
fin
サンジくん、誕生日おめでとうございます。
あなたに会えて幸せです。ゾロと愛し合ってくれて幸せです。
おかげで、世界が広がって、お友達が増えました。
いま、わたしが楽しく生きているのは、サンジくん、あなたのおかげです。
エロだけですが、よかったらお持ち帰りください。 〜DLF〜