コーリング 21

高まる躰が汗ばんでゆく。再び腋下を舐められたサンジが跳ねる。

羞恥に顔を染め、緑の頭を押しやるが、がっちりと腕を押さえている男は、びくともしない。

「汗、きたね、って。」

その言葉に反発するように、すうっと息を吸い込まれる。

「くそ、変態」

匂い立つ汗までもが、ゾロを煽る。

わざと口内に唾液を溜めて、ザリとした腋の下から、ツゥッと腰骨まで舐め下ろすとサンジの感じるラインがテラテラと光った。

半分衣服に隠れた突き出た腰骨をコリコリと噛めば、下肢が捩れる。

 

だんだん遠くなるゾロの頭にサンジが手を伸ばす。

気づいたゾロが顔を上げ、舌を絡める。

シャンプーが香る滑らかな金髪を抱えるように抱き締めると頬を擦り寄せ、ハァッと息を吐いた。

甘えた仕種が胸にクるが、これでは先に進めない。

 

「舐めてやっから離せ。」

「んー、てめぇも横になりな。」

サンジがシャツを脱がせば現れる太刀傷。

 

いつだって心ごと攫われた瞬間の衝撃が蘇る。

 

唇を寄せ、愛しげに撫でながら横向きに押し倒す。

傷に沿って下がっていく黄色い頭をくしゃりとかき混ぜ、傍らに残された下肢を寛がせると、待ちかねたようにピンクの性器がプルンととび出した。

ぱくんとくわえて、いきなりジュッと吸うとサンジの躰が大きくしなった。

「てめ!急すぎ!」

「じれってぇっつってただろ。」

 

慌ててサンジもゾロの下肢に潜り込む。

声もなく、互いを愛撫する。

響く水音。

耐えかねたように、たまにあがる嬌声。

上げていた膝は力を無くし、相手の頭を挟むように落ちている。

 

 

「ゾロ、もう…」

「おう」

頭全体を大きく前後させて射精を促すと、たちまち太ももに緊張が走り、ゾロの口内に苦く青臭い液体が満ちた。

尿道の残滓まで吸い出すと、半ば乗り上げていたゾロの腿からズルズルと落ち、うつ伏せで荒い息を吐く。

 

「そのまま、足閉じとけるか?」

「ん」

一旦起きあがろうとしたサンジは悟ってバフッとシーツに埋もれた。

閉じた太ももの間にゾロが自身を差し入れる。スベスベした皮膚と筋肉の発達した脚がたまらない。

ゆっくり、一度だけ抜き差しした。

 

「痛ぇとこに当たらないか?」

「いや。熱くて気持ちイ…けど、遠い、な。」

 

先ほどから、やけに顔が離れることを嫌がっている。

口には出さないし、意識しているかもわからないが、昨日の後遺症なのだろう。

 

「これじゃ、重いだろ?」

体全体でのしかかるように、背にピタリと張り付き、丸い肩をちゅっと吸った。

「大丈夫。」

肩越しにサンジが振り返り、自分の唇をトントンと叩く。

その手を包み込み、唇を合わせながら律動を開始した。

 

 

限界間際だったゾロもまもなく達し、サンジの股間を濡らした。

ゾロの肉棒が接していたサンジのたまもシーツに擦られた竿も、充分な刺激を受けていた。

サンジを抱えたまま上体を起こしたゾロは、胡座をかいた足の上に大股を開いたサンジを抱え上げる。

背中にはピタリとゾロがいる。

大きな2つの掌はサンジの腕を、胸を、股間を隈無く撫で回している。

「あァ-ーっ!」

首筋をジュッと吸われて、サンジは大きく仰け反った。

「ゾ、ロ!もう、前、いいから!」

 

先ほどの白濁が滑り落ち、後孔を掠めると、そこがひくんと動いた。

じくじくと熱が広がる。

ゾロの肩に顔を寄せ、後孔を突き出すように腰を浮かす。

その痴態に放出したばかりのゾロのモノが熱を持つが、差し出されたそこに手を宛がい、そろりと撫でる。

熱い息とともにサンジの耳元に口を寄せる。

「今日は、ムリだろ。」

「おまえ、終われねー、だろが!

 おれ、だって…これで、終わるほ、が…ムリ。」

覆うようにして、宥めるように撫ぜていたその指をくちゅくちゅと収斂で呼び込む。

吸い付くような感触に、カッとゾロが顔を赤らめる。

「てめっ」

「ん、はぁっ なぁ、もう治った。」

そろそろと一本の指を差入れるときゅうぅっと絞まり、奥へ誘い込まれる。その感触ひとつで耐えられなくなるゾロ。

(だから。こいつにかかっちゃ、おれは!)

「くそっ」

「ゾロ」

どこまで気付いているのか、目を合わせ サンジが嫣然と微笑んだ。

 

「痛かったら言えよ。」

慎重に差し入れた指で内壁を擽る。サンジは後頭部をゾロにもたせ掛け、うっとりと目を瞑る。

慣れた躰は簡単に拓かれていく。

前立腺を擦られるたび、前からはくぷん、くぷんと液体が零れ出た。

2本、3本と飲み込まされた指が楽に抜き差しできるようになった頃、ゾロがサンジを横たえた。

「下からじゃ入り過ぎっから。」

「ああ」

向い合ってぎゅうっと抱き締めてから身体を起こしたゾロが、熱い砲身をそこにヒタリとくっつけるとサンジの口から熱のこもったため息が漏れた。

 

ぐっと亀頭が潜り込む。途端、眩むような蠕動に包まれる。

誘われるままに奥まで突き入れる。

熱く、うねり、絡みつく サンジの内部。

「ああ、これだ…。」

「ふぅッ…ん?」

「すげー、イイ。」

「ふっ、そっか?」

サンジがきゅっと腹部に力を入れた。

「うぉっ!」

「ふはははっ」

「てめ、笑うな!ナカ動くだろうが!!」

「ちんたらしてんなよ、てめぇが動けってーの。」

「人がゆっくりしようとしてんのに、てめぇは!煽るんじゃねぇよ!」

「煽るってのは、こんなじゃねぇよ。ばーか。」

ゾロの首に両手を絡める。

引き寄せたゾロのピアスをチリチリと舌で遊び、その耳に熱く囁く。

「ゾロ、早く動いて?もっと、欲しい…」

 

それは、演技のフリをしていたが、確かに本心だった。

ゾロ、もっと欲しい。

おまえの全部が欲しい。

このまま絡み合って、溶けちまいたいよ。ゾロ

 

 

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