ヒミツの二人 S3

竿への刺激は当分貰えない、と観念したものの

 

ツラい。 

 

イキたい。

 

焦れったい。

 

入り口を中と外から挟むように揉まれると、

勝手にヒクついてしまう。

 

ローションでヌルつく指が挿入ってくる。

 

ゾロはさして力を加えていないのに、

おれが飲み込んでいるんだ。

 

恥ずかしい・・・頭の片隅では動くな、動くなと命令している。

 

なのに、中へ中へと絞めては離す煽動が止まらない。

 

入り込んだ指がバラバラと中を掻き回す。

 

 

もっと奥に欲しいのに!

指じゃ、 届かない・・・・・・・

 

イクには一歩足りない、やわやわとした刺激の連続で

頭ん中がチカチカする。

 

ふと、顔を舐められる。

 

あぁ、おれ泣いてんだ。

 

しゃくり上げてんのに、気づいてなかった。

 

頬から目尻へ涙を舐め取られていく。

 

「大丈夫か。」

 

「う・・・、ふぁ、あ・・・」

 

全然 喋れねー

 

次から次へと零れる涙が落ちる前に舐められていく。

 

「サンジ」

 

「は、はっ、ぁ・・・

 イケな・・・・・・・・・もぅ」

 

「うん

  もう少しだけ、

  がんばれっか?」

 

もうヤダ

 

イヤだ、イヤだ

 

イキたい、イキたい、イキたい!

 

なのに、

 

 

ずりーよ、お前。

 

そんな困ったような、 切ないような顔で見られたら、

 

「ん」

 

なんて頷いちまうじゃねーか。

 

かき上げられた前髪を下ろす気力も無ぇ。

 

なぁ、 わかってっか?

 

おれが両目を見せんのはてめぇだけなんだぜ。

 

てめぇの前で泣くなんて、本気でイヤだっつうのに。

 

普段 必死で隠してる何もかもを、この時ばかりは全部晒しちまってる。

 

それでヒカれたら、どうしよう・・・んて どんだけ、てめぇが中心なんだろう。

 

なぁ

 

おれも

 

お前の

 

特別か?

 

「はぁっ  あ!  ン、ンぁ―」

 

袋を押し込まれ、中からは前立腺をつつかれて、急に大きな波が押し寄せてきた。

 

「イケそうか?」

「あ、あぁ・・・ン!

 ふ、ぁ~

 

 ゾ、ッロ!」

 

クッションを引き寄せようと、宙を掻く両手がもどかしい。

 

口端にチュッと口付けて、ゾロが「イけ」と囁く。

同時に何か固いものが唇に押し当てられる。

ソレにかじりついて、せり上がる絶叫を 抑える。

 

「ん゛~~っ!!」

 

足がピンと突っ張り、ブリッジするみたいに背中が反り返る。

ビクビクと全身が痙攣している。

 

あぁ・・・アレだ・・・

イっても、おさまらねー

 

大波を超えたとき、口の中に鉄の味が広がる。

 

噛んでたのはゾロの肩だった。

 

「ば、か・・・」

自分の歯型を撫でる。

ふっと微笑む顔を間近で見たら、ぐゎっと顔に血が集まる。

 

「イイか?」

「ん

 イイ

 ずっと、イイ」

 

またクる予兆に、慌てて首を巡らし、クッションを掴む。

 

「あ、あっ

 また・・・、キた!!

 挿れ・・はっ、はやっ、あっ!ン―ッ」

 

ゆるゆると擦り上げていた、たくさんの指を引き抜き、熱い塊が押し当てられる。

 

早くっ!

言う間もなく、大波に攫われる。

もうクッションにしがみつき、声を逃がすことしかできない。

 

「はぁっ  あ―――っ!

 ンっ!!」

 

ヤツが挿入ってくると同時に来た快感の波は、

寄せては返す本当の波のように醒める気配もなく。

ゾロの抽挿に合わせて、次々とくる波が攫っていく。

 

 

 

 

もう何回イったのか わからない。

出さないままだから、快感の頂点付近をウロウロしているみてーだ。

少し降りてる時でさえ、射精してるときより気持ちイイ。

もう ほんと ぶっ壊れる。

 

「サンジ?

 イキっぱなしだな・・・」

 

「ん・・・

 きもちイ・・・」

 

目を開けても、焦点が合わない。

 

「どこ  ゾ、ロ・・・」

 

手を握られる感触。

ゾロの顔が降ってくる。

深く口付けられ、また胸の奥がドクンとざわめく。

 

「あ、あ゛――――っ」

 

はぁっ、はぁっ

 

「・・・ンジ、サンジ!」

 

「ぁ・・・」

またイっちまった・・・ トビかけてたか?

 

「前でイクか?」

 

「あ・・・・  イかせて・・  もぉ・・・きちぃ」

 

ゾロがニヤンと笑いながら「トロトロだな。」と言う。

 

もうトロトロなんてもんじゃねーよ。

ドロドロに溶けてシーツとの境目もわからない。

 

「も、こわ・・・」

 

コワい?コワれる? どっちだろう。 どっちもか・・・

 

後ろからズルッとゾロが出て行く感触に焦って、思わずギュッと力を入れる。

 

「や、行くな」

 

「わかってっから。

 ちっと待て。」

クシャッと頭を撫でられ、全部抜けてしまった。

物凄い喪失感。

 

腰は掴まれたまま、高く抱え上げられる。

ベッドにあるのは肩と頭だけだ。

 

目を開けると目の前に自分の性器が揺れている。

 

うわっ なんだ、このカッコ!

 

抗議したいのに、ギュッと性器を握られ、意識がそっちに集中する。

ずっと何も出てないと思ってたけど、透明な先走りのような汁でテカってる。

 

真上から、ゾロが挿入ってくる。

ゾワリと粟立つ肌。

 

とんでもない角度で貫かれる。

抽挿と併せて扱かれ、あっという間に上り詰める。

「ゾ、ロッ!ゾロ!」

「イクッ  

 一緒だ!」

「あぁ――っ」

 

ビューッと大量に噴き出す精液。

ハッとして目を瞑り顔を背けるが、ビチャビチャと自分の顔にかかる。

うぅっ、最悪だ。

なのに、アレの後だからか、まだ止まらない。

 

さすがにゾロが気づいたのか腰を下ろされる。

信じらんないことに、おれの射精はまだ続いている。

 

******

 

「ざっけんな!

 セルフ顔射かよっ!」

 

息が整い次第、喰ってかかるが、

予想の範疇だったのだろう、ケロッとしてやがる。

 

「まぁ、何事も経験だな。」

とか言いつつ、頬の精液を舐められる。

 

「舐めんな!あほ。  

 はぁーっ  

 こんな経験したくなかったぜ。」

 

「柔らけぇのは知ってたが、すげーな。」

 

ギロッと睨む。

 

「おめぇ、自分のくわえられんじゃね?」

 

「ぜってー  やらん!」

 

クワッと顔を向けると、耳の中にドロッと流れるモノがある。

「あ、ひゃっ」

 

耳に手を当てると、ゾロが覗き込んできた。

 

「あー、すげー」

 

ヂュルッと耳に溜まった精液を吸い取られる。

 

「うわ、やめ!」

 

「でも、気になるんだろ?」

 

だからって!

 

スルッと両手を首に回し、ねだることにしよう。

 

「風呂入りてー

 ちゃんと洗ってくれよ。」

 

「おぅ、穴っちゅう穴、全部キレイにしてやる。」

もしもーし、鼻の穴広がってますよー。

 

明日も予定は無いし、もう一回戦になったって構わねー。

たまには、意地を張らずに甘えてやろう。

 

あんだけ恥ずかしいことをし尽くしたら、しばらくは羞恥心も押さえ込めるから。

fin

 


ドライってなんだろう、って調べたらやほおさんの知恵袋にいっぱい載ってました。

すごいね、知恵袋。